
DX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、オフィスとクラウドがシームレスにつながる現代において、複合機は単なる事務機器ではなく、重要な「情報ステーション」となっています。
しかし、ネットワークにつながる機器が増えることは、同時にサイバー攻撃や情報漏えいのリスクが高まることも意味します。
京セラ複合機の「TASKalfa MZ7001ciシリーズ」は、こうした現代のセキュリティリスクに対応するため、AI(人工知能)技術や最新の国際規格を取り入れた最高レベルの防御機能を搭載しています。
本記事では、企業の信頼を守り抜くためにTASKalfa MZ7001ciシリーズが備えている、進化したセキュリティ機能について解説します。
AIが「機密情報」を自動で見張る便利機能
TASKalfa MZ7001ciシリーズの最大の特徴は、複合機自体が「何が機密情報か」を判断するAI機能を搭載している点です。
人為的なミスや、悪意ある持ち出しをテクノロジーの力で阻止します。
機密文書のコピーを自動停止
新たに搭載されたAI検知機能は、原稿を読み取る際に機密文書であることを示す情報を自動で検知します 。
具体的には、「極秘」「社外秘」といった特定のスタンプや、あらかじめ登録された機密文書特有の文言、ウォーターマークなどを自動で認識します 。
AIが「これは機密文書である」と判断した場合、コピーやスキャンの動作を強制的に停止させます 。
これにより従業員のミスによる複製や、不正な意図を持った情報の持ち出しを未然に防ぐことができます。
最新の国際規格に準拠した「信頼の証」
セキュリティ対策の強度は、客観的な基準で評価されていることが重要です。
TASKalfa MZ7001ciシリーズは、世界的に認められた最新のセキュリティ規格に対応しており、政府機関や金融機関など、高い安全性が求められる環境でも安心して導入いただけます。
米国連邦標準規格「FIPS 140-3」に対応
ネットワーク通信用のデータ暗号化において、米国連邦標準規格である「FIPS 140-3」を標準でサポートしています 。
これは暗号モジュールの安全性を評価する極めて厳しい基準であり、通信データの盗聴や改ざんに対して高い耐性を持っていることを証明しています。
コモンクライテリア認証とHCD-PP
情報セキュリティの国際的な評価基準である「コモンクライテリア(ISO/IEC 15408)」の認証を取得しており、さらに最新のセキュリティ要件である「HCD-PP v1.0」にも対応しています 。
OSやファームウェアのレベルから安全性が担保されており、脆弱性を突いた攻撃から機器を守ります。
データの「保存」から「廃棄」までを守り抜く
複合機内部には、アドレス帳や一時的な印刷データなど、多くの機密情報が保存されます。
TASKalfa MZ7001ciシリーズは、これらのデータを物理的な盗難や解析から守るための強固な仕組みを備えています。
専用チップによる暗号化とデータ消去
複合機内のHDD/SSDにデータを記録する際、すべて自動的に暗号化されます 。
この暗号化に使われる「鍵」は、外部からのアクセスが不可能なセキュリティーチップ(TPM)内で厳重に管理されており、外部から鍵を盗み出すことはできません 。
機密情報を安全に保管し、情報流出を防ぎます。
さらに、コピーやプリントなどの処理が終わった後、一時的に保存されたデータは即座に上書き消去されます 。
万が一、HDDが抜き取られるような事態になっても、データの復元や解読はできない仕組みになっています。
プログラム改ざんの検知と遮断
複合機の起動時および稼働中に、ファームウェア(制御プログラム)や設定ファイルに改ざんの痕跡がないか、システムが自動検出しています 。
もし不正な改ざんを検知した場合は、直ちにシステムの起動を停止し、動作をロックします 。これにより、ウイルス感染やバックドア(裏口)の設置による被害の拡大を確実に防ぎます。
ネットワークと利用者の厳格な管理
誰が、どのように複合機を使うか。その「入り口」を管理することもセキュリティの基本です。
最新の通信プロトコルに対応
メールやWeb通信のセキュリティを強化する「S/MIME」や、ログ管理システムと連携する「SIEM」、電子証明書の検証を行う「SCEP/OCSP/CRL」など、
最新のサーバー環境で採用されている高度なネットワークセキュリティ機能をサポートしており、お客様の大切な情報を守ります 。
また、TLS通信プロトコルやIPsecにも対応しています 。
ICカードによるなりすまし防止
オプションのICカード認証キットを利用すれば、社員証などをかざすだけで本人認証が可能になります 。
パスワード入力の手間をなくしつつ、なりすまし操作を防止できます。「Mifare」「FeliCa」に対応しており、既存の社員証を活用できる点もメリットです 。
また、「ローカル認証」と「ネットワーク認証(LDAP/Active Directory)」の両方に対応しており、企業の運用ポリシーに合わせたユーザー管理が可能です 。
まとめ
TASKalfa MZ7001ciシリーズは、クラウド連携などの「攻め」のDX機能を搭載する一方で、それを支える「守り」のセキュリティ機能も飛躍的に進化しています。
- AI防御: 機密文書の自動検知で流出を阻止
- 国際規格: FIPS 140-3、ISO/IEC 15408準拠の信頼性
- データ保護: TPMチップによる暗号化とデータ自動消去
- 改ざん対策: 起動時・稼働中のプログラム監視と停止
これらの高度な機能を備えたTASKalfa MZ7001ciシリーズは、情報資産を脅威から守り、安心してビジネスに集中できる環境を提供します。
オフィスのセキュリティレベルを底上げする戦略的なツールとして、TASKalfa MZ7001ciシリーズの導入をぜひご検討ください。











