誰もがハマる“紙詰まり地獄”
オフィスで日常的に複合機を使用している方なら、一度は経験があるのではないでしょうか?
「また紙詰まりかよ…」
「急いで印刷したいときに限ってエラー表示が…」
「エラー解除してもすぐにまた詰まる。もう何が悪いのか分からない!」
こうした「紙詰まり」によるトラブルは、業務の効率を著しく下げるだけでなく、ストレスの原因にもなります。特に会議直前の印刷や、請求書・契約書といった重要書類の出力時など、タイミングが悪いとさらに苛立ちは募ります。
そんな「紙詰まり地獄」から抜け出すための知識と対策を、徹底的に解説します。原因を正しく理解し、日頃から適切な対処を行うことで、紙詰まりの頻度は確実に減らすことができます。

原因①:紙自体に問題がある
紙詰まりの最も基本的かつ見落とされがちな原因は、「紙そのもの」にあります。複合機は非常に繊細な機械であり、使用する用紙の状態ひとつでトラブルを引き起こすことがあります。
湿気を含んだ紙
特に多いのが、湿気を含んだ紙による詰まりです。用紙が湿っていると、枚同士がくっつきやすくなり、給紙時に複数枚同時に引き込まれて詰まる原因になります。これは、梅雨の時期や冬場に加湿器を使っているオフィスで頻発する傾向があります。
折れやしわのある紙
使用済みの再利用紙や、角が折れていたりシワのある用紙を再び使うことも紙詰まりを引き起こす要因になります。紙送りローラーが正常に動作しても、紙に物理的な不均一があると、それだけで機械内部で引っかかってしまうのです。
非対応サイズ・特殊紙
A4以外のサイズ、例えばハガキやA5などの用紙を使う場合も注意が必要です。特に手差しトレイを利用する場合、ガイドの位置が適切でないと、紙が斜めに進入し、詰まりやすくなります。
原因①の対策まとめ
- 用紙は乾燥した状態で保管すること。湿気の多い場所には置かないようにし、可能であれば密閉ケースやファイルボックスなどで保管するのがおすすめです。
- 折れ・しわ・角が丸まった紙は使用しない。使用済みの再利用紙は、なるべく避けましょう。
- 手差し給紙時にはガイドをしっかり合わせる。ガイドが少しでもズレていると、紙が斜めに進んで詰まりの原因になります。
原因②:用紙のセット方法に問題がある
複合機の紙詰まりの原因として見落としがちなのが、用紙のセット方法のミスです。
正しくセットされていない紙は、たとえ新品の用紙であっても正常に給紙されず、複合機内部で引っかかってしまうリスクがあります。
給紙トレイのオーバーフロー
「たくさん印刷するから」と、用紙を必要以上に給紙トレイに詰め込みすぎていませんか?トレイには必ず「最大給紙量」が決められており、それを超えてしまうと、紙の間に摩擦が生じやすくなり、複数枚が同時に給紙されたり、途中で紙が引っかかる原因になります。
また、過度な紙の詰め込みは、トレイ内部のセンサーやバネに負担をかけることになり、故障のリスクも高めます。
ガイドの調整不足
複合機には、用紙の左右を支える紙幅ガイドが必ずついています。このガイドの調整が甘いと、紙が微妙に斜めに送り込まれることがあり、印刷がずれるだけでなく、途中での紙詰まりを引き起こす大きな要因になります。
特に、ガイドが広すぎると紙が中で遊んでしまい、紙送りローラーに対して角度がズレることがあるため、わずかなズレでも詰まりに直結します。
紙を揃えずにそのまま入れる
封を開けたばかりのコピー用紙でも、束のまま無造作にトレイに入れていませんか?実は、用紙の端同士が微妙に引っ付いていることがあり、そのままでは複数枚同時に吸い込まれるリスクがあります。紙同士の静電気による密着が特に多く発生するのが、冬の乾燥する時期です。
原因②の対策まとめ
- 給紙トレイの上限ラインは絶対に超えないこと。印刷量が多い場合は、途中でこまめに補充する方がトラブル予防になります。
- 用紙ガイドは紙幅にピッタリ合わせること。“きつすぎず、緩すぎず”の絶妙な調整がポイントです。
- 用紙を入れる前に一度、扇状にさばく(パラパラと振る)ことで静電気を軽減し、紙同士の密着を防ぎましょう。
原因③:複合機本体の内部に問題がある
紙の状態やセット方法に問題がなくても、複合機本体そのもののコンディションが悪いと、紙詰まりは発生します。特に、長期間使用されている複合機やメンテナンスを怠っている機械では内部にさまざまな劣化や汚れが溜まっていることがあり、それがトラブルの原因になります。
紙送りローラーの劣化
複合機には、用紙を引き込んだり排出したりするためのゴム製のローラーが複数搭載されています。このローラーは消耗品であり、使用を重ねるうちに摩耗したり、滑りやすくなったりしていきます。
ローラーが劣化すると、紙を正確に送る力が弱まり、途中で止まったり、紙が引き込まれたまま動かなくなるなど、紙詰まりの原因となる動作不良が起こりやすくなります。
紙粉やホコリによるセンサー不良
印刷を繰り返すことで、用紙の繊維やトナーの細かい粒子が「紙粉(しふん)」となって複合機内部にたまっていきます。紙粉はローラーの摩擦力を低下させたり、センサー部分に付着して誤作動を引き起こす原因になります。
内部センサーが「紙が通過した」と誤認識したり、「紙がない」と判定することで、給紙トラブルや詰まりにつながります。
原因③の対策まとめ
- 1〜2ヶ月に1回は複合機内部をクリーニングするのがおすすめです。
各メーカーが推奨する方法や専用のクリーニングシートを使用することで、手軽にケアができます。 - 紙送りローラーは消耗品であり、劣化を感じたら早めに交換するのが重要です。メーカーやリース会社に相談すれば、点検・交換対応してもらえるケースが多いです。
- 紙粉対策として、印刷ボリュームが多い企業では半年〜1年に1度の点検契約を組んでおくと、トラブルを未然に防ぐことができます。
番外編:紙詰まりを「悪化」させてしまうNG行動
紙詰まりが発生した際、焦って誤った行動を取ることで、状況をさらに悪化させてしまうケースがあります。以下に代表的なNG行動を紹介し、そのリスクについて解説します。
無理やり紙を引き抜く
紙詰まりが起きた際に、力任せに紙を引き抜こうとするのは絶対にNGです。
紙が破れて中に残ったり、センサーや給紙部品を破損してしまう恐れがあります。
残った紙くずを放置する
内部に破れた紙の小さな破片が残っていると、次回以降の給紙時に再び詰まるリスクが高くなります。完全に取り除くまで印刷を再開しないようにしましょう。
エラーだけ解除して強行印刷
複合機の中には、「一時的にエラーを解除して印刷を続行できる機能」を持つももありますが、根本的な原因を解決しないまま再開すると、より深刻な故障に発展する可能性があります。
紙詰まりを防ぐためのチェックリスト
紙詰まりを未然に防ぐには、日々のちょっとした習慣がカギとなります。以下のチェックリストをもとに、印刷前に確認するクセをつけましょう。
✅ 用紙は乾燥した場所に保管されているか?
✅ 給紙トレイの紙は多すぎないか?
✅ 紙幅ガイドは正しく調整されているか?
✅ 紙は揃えてトレイに入れているか?
✅ 複合機内部の清掃を定期的に行っているか?
✅ ローラーや部品に劣化・摩耗の兆候はないか?
これらを日常的に確認することで、紙詰まりのリスクは確実に減少します。
また、スタッフ全体でこのチェック項目を共有することで、オフィス全体の印刷環境がより安定し、生産性も向上します。
まとめ:紙詰まりは「予防」が最も効果的
紙詰まりは、単なる機械トラブルではなく、ちょっとした不注意やメンテナンス不足から発生する「人為的トラブル」でもあります。しかし逆に言えば、原因を理解し、日頃の使い方や管理方法を見直すことで、大きく減らすことが可能です。
複合機を使う全ての人が「紙詰まりのリスク」と向き合い、適切な対応を心がけることで、オフィス全体の生産性を損なうことなく、スムーズな業務遂行が実現できます。
ACNでは、機器の導入だけでなく、設置後のメンテナンス・フォロー体制が整っており、急なトラブル等にも担当のサービスマンが対応、メーカーへの連絡等も対応させていただいております。今ある複合機がトラブルが多く入替を検討されている方、新規事業において複合機を検討しているが触れる人がいなく困っている方などはお気軽にお問い合わせください!
コピー機・複合機のリース ACNコピー機